
神経内科とは、脳、筋肉、末梢神経といった部位の病気を扱う科です。具体的な病気としては、脳に関しては、脳梗塞、パーキンソン病、アルツハイマー病など、筋肉では、重症筋無力症(厳密には神経と筋肉の繋ぎ目の異常により起こる病気です)、筋炎など、末梢神経では筋萎縮性側索硬化症、糖尿病性神経障害などが代表的な病気です。
では、症状からみてみると、頭痛、めまい、ふらつき、思うように言葉が出ない、物忘れ、うまく歩けない、手足の脱力あるいは痺れなどの症状がある場合に、その原因がどこにあるかを診断し、適切な治療を行うことが神経内科医の役目となります。頭痛やめまいなどの原因が、脳の出血や腫瘍である場合には脳神経外科へ、また手足の痺れといった症状が、頚椎や腰椎といった骨の変形からくるものであれば、脳神経外科あるいは整形外科へ、糖尿病からくるものであれば内分泌内科(糖尿病科)へ紹介させていただくということもあります。
上に述べたような症状があれば、必ずしも脳や神経の病気というわけではありません。頭痛を訴えてこられる患者さんでは、その原因が筋肉の緊張であったり、めまいの患者さんでは、その原因が耳鼻科的な(メニエル氏病)ものであることが多いのが現実です。ただ、やはりそのような症状がある一部の方に脳に何らかの異常があったり、何らかの病気のはじまりということがあります。これらの症状があれば、一度神経内科を受診されることをお勧めします。